流星のときの話を、もう一つだけ。
ロマンチックな流星群だったけれど、途中で私の携帯電話の充電が切れてしまった。
急いで自分の部屋に行き、充電器を挿して電話をかけ直した。
「俺が切った?」と
卯刻。
「いや、私の充電が切れたんだ。すまない」
もう部屋の中だったから星は見えなかった。
少し寂しい気分でいたが、「俺も部屋に戻ってきたよ」と、彼も同じ状況であることを知れたから、なぜか満足だった。
そして扇情的な会話をした。
「女の人もエッチしたいと思うの?」
過去に恋人がいた人間がするとは思えない発言だと思ったが、もしかしたら「女の人」と聞きつつ「otto」について聞いているのかも、と思った。
とは言え私は一般的であると思われる回答をした。
「女性も性衝動は持っているよ。その強さは人それぞれ。しかし、そういったことをオープンにするのは、男性よりも恥じらいを持つため、女性に性衝動がないと考える人が多いんだと思う」
彼は驚きつつも納得していたようだった。
私も真実なんて知らないから。
それから、彼から少しだけ悲しいことも……。
「この間、よく考えてみたんだ。俺達の関係について」
「うん」
「コレって……“セフレ”じゃない?」セフレ――つまり、セックスフレンドの略である。
意はそのまま、セックスをする友達。その親密さ、関係性は人により違うだろう。
確かに、私と卯刻はセフレだろう。
友達同士でセックスしてるのだから。
しかし、“セフレ”と定義されると、なんだか違うような気がするのだよ。
いや、違くない。ただショックだっただけだ。
彼が私に対して愛情も何もなく、ただ“セフレ”としてしか見ていない事実を突き付けられて、悲しかったのだ。
だが、強がりな私はそれを言われて「ま、そうだよね。そう思ってなかったの?」と悪態つくが如く言ったのだった。
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