梳素さんに、なにも思い入れがない。
恋愛では絶対ないし、かといって友情があるわけではない。
ちょっとした知り合い、程度だ。
たぶん、本当にその程度。
彼は、なんというか、胡散臭い。
裏がありそう、という気にさせる笑顔をよくする。いや、笑顔に裏をほのめかす。
本心は絶対に見せてないだろうなという風に、こちらが受け取るような態度をする。心を開いていないと思わす。
本当のところは、どうだかわからないけども。
今まで、彼はわたしとの関係のような、いわゆるセックスフレンドの関係を持ったことがあるのだろうか。
今もあるのだろうか。
そういう話はしてないと思う。
多少気になることだが、聞いてもわたしがそれを信じるとは思えず、聞いても仕方ないことだと思っている。
彼はわたしをどう思っているのだろうか。
からだだけの関係を望んでいるのか、それ以外も望んでいるのか。
少し、気になる。
彼への思いが恋でないことが、つらいと感じるか、救いと思えるか……。
どうなるだろうか、今後のわたしは。
次、彼には年明けに会う。
関係性は変わるだろうか。それとも、なんらかの変化があるだろうな。
わたしはどちらを望むだろうか。
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