卯刻から直接、カノジョとのことを聞いた。
すると、面白いのなんのって。
卯刻が原因でカノジョが怒った。
カノジョの怒り方が過度に感じられた卯刻はカノジョに対して苛つきを感じた。
そして、帰り際「俺達、合わないんじゃないかな」と言うに至った。
卯刻を理解していれば、彼からそんなことを言わせた状況から、「これはもう終わりだろう」ということは想像に容易い。
彼も別れる気で言った。
しかしカノジョは「合うも合わないも、まだ付き合って数ヶ月しか経ってないのにわからないでしょ?」と食い下がる。
果てには「二人の関係について、そんなに考えてくれたんだ……
ありがとう」なんて言う始末。
卯刻はその時(やってしまった)と思ったに違いない。
カノジョにはハッキリ言わなきゃ伝わらないのだ。
オブラートに包み、事を荒立てないように進めようとした結果が、コレだ。
私はカノジョの気持ちが痛いほどわかるよ。
篤太に別れを切り出されたとき、私は必死で止めたからね。
まあ、無駄だったけど。
卯刻は「月末までにまた、きちんと言おうと思ってる」なんて言ってたけど、さあて、どうなるかしら?
それから、話は少し変わるけれど。
卯刻が誰かに「プレゼント」を買ったらしいわ。
誰になのかしら。
自分にだったらいいのに、なんて妄想も大概。
カノジョへの餞別であることを、密かに祈っているわ。
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