またまた
卯刻の家に泊まった。
今回は1泊だけね。
そして、セックスをしてしまった。
本当に気持ちいいのよね、彼とのセックスは。
相性がいいのか、彼が上手いのかはわからないけれど。
(
篤太との時は毎回痛みが伴っていたからな。極力セックスをしたくなかったのよね。)
まあ、そんなことはいいとして。
卯刻に「君は私を、『付き合いたい』とかそういう意味で、好いてはいないだろう?」と言った。
気持ちは半々(そういう好きもあるかもしれないという思いもあった)だったが、そう言い切った。
「一応彼女いるし……」と彼が煮え切らない反応だったので、「ではもし今、彼女と別れたら付き合うか?」と詰めていった。
すると彼は更に煮え切らない反応に。
「……在学中は付き合うのは、いいかな」
彼がそう言ったので、「確かに。私も、在学中は(付き合うのは)いいかも」と返した。
実際、本心だった。
「じゃあ、卒業後は希望があるのかな?」と半笑いで聞くと、
「ああ、あるかもね」と真顔で返された。
これは、希望が持てるんじゃないか?
片思いは割と得意だ。
それより何より、彼が
「卒業まで恋人を作らない」との意思があることが嬉しかった。
更に食いつく私は「もし、君が彼女と別れた後、他の誰かから告白されたら、どうする?」と。
「そんなに知らない人はな~、断るな」
「では知り合い……そうだな、例えば
湖北。彼女が
井達と別れ、または付き合ってすらなかったと仮定して、彼女から告白されたら、どうか」
「ああ、それくらいの仲か。……いや、付き合わないな」
湖北を例に出したのは、卯刻に思いを寄せる女友達Aと変わらないくらいの位置に彼女がいると判断したからだ。
さすがに女友達Aを引き合いには出せまい。
とはいえ、こんなものはケースバイケースだ。
湖北とは付き合わないと、私の前では言っていても、女友達Aから告白されたら……そんなもの、想像しようがない。
だけれど、安堵する。
きっと、彼は卒業まで(今の彼女とダラダラ付き合うか、または)誰とも付き合わない。
本来なら卒業後、彼は実家へ帰ることが確定していた。
だが、そうではなくなるかも知れないのだ。
まだ未定だが。
何はともあれ、希望が出来たことに変わりない。
だから、もうオトコアソビはしない。
(井達や
繰句とキス以上のことはしないということだが)
真面目になることを、決意したのだ。
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