もしも卯刻が私と結婚することを考えるなら、私はそれを受け入れてもいい。
なんて、私が上から目線なのは普通の恋愛観からしたらおかしな話。
しかし、これは恋愛観ではなく
「結婚観」の話。
私は同性愛者よりの両性愛者だ。
そんな私は結婚に対して否定的である。
それは、結婚が「両性の合意のみに基づいて成立」している点にある。
異性結婚しか認めていない憲法第24条は同性愛者差別であると思っている。
同性結婚を、またはパートナーシップ法の成立を認めて欲しいのだ。
それが認められない限り、私は結婚制度を利用したくはない。
そう強く思っていた。
でも、もしも卯刻が私と結婚したいというなら、それについては受け入れてもいいんじゃないかと思うんだ。
私は「差別的」であるから結婚制度を嫌っているけれど、同性結婚を認めていないという部分を除けば、結婚制度には特に思いいれはない。
つまり、そこが認められれば結婚制度はあってもいいと思っている。
結婚制度そのものを否定しているのではない。結婚制度を利用できない性愛者がいるというのが問題なのだ。
だが、卯刻はそんなこと考えていない。
結婚をしたい異性愛者の彼が、同性結婚について考えることなんてそうそうないだろう。
私も、他人にこの思いを強要する気は毛頭ない。
結婚したいという人に、それを阻止してまで貫きたい思いでもない。
そんな強い思いがあるならソーシャルアクションを起こしているさ。
ということで、「結婚できる関係の相手から申し込まれたら無下にすることはない。だが、結婚を積極的にしたいとは思っていない。してもいい、しなくてもいい」というのが私の今のスタンスだ。
……と、前置きが長くなった。
それだから、もし彼が私と結婚することを視野に付き合うというのなら、私はある提案をしたいと思うのだ。
3~5年付き合おう。
そして、20代後半になったら結婚しよう。
ただ……一番の問題は仕事なんだ。
来春から社会人になる私ですが、その仕事がどうなるのか。
できれば長く仕事を続けたいけれども、もし結婚するとなれば……。
どちらかといえば彼のほうが転職しやすい職種なのだけれど、彼は実家を離れたくはないだろう。
となると私が仕事を辞めざるを得ない。でも辞めたくない。
……んー、私が単身赴任で、というのもいいと思うんだけどな。
どうすべきかな。
仕事については、働いてみないことにはなんとも言えないし。
どうにかなるかもしれないし、どうにもならないかもしれない。
結婚を軸に人生を考えるのも、面倒だと思うから「結婚はしない」としたほうが楽なんだろうケド……。
どうしたいんだろうか。
悩ましい。
ソレより何より、彼がカノジョと別れない限りは、考えても仕方ないのだ。
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