20日に書いたように、私は篤太に謝った。
最初は理解してくれなかった。
というか、「PMSだって今更気づいたの? 今までだって似たようなことあったじゃん」と。
彼がPMSを元から知っていたというわけではないんだけど、まあそういう症状はもっと早くに気付けただろう、と思ったらしい。
彼はしばらく不機嫌のまま。
私は何度も説得を試みた。
彼は次第に理解を示してくれた。
しかし、私がPMSでイラついていた日、彼は体調がすこぶる悪かった。
「優しくしてほしいときにつらくされたときの気持ちがわかるか?」と彼。何でも、過去のトラウマを思い出すほどに傷付いたという。
でも、私だって傷ついた。
彼は自分ばかりが被害者であるように思っていて、自分が私を傷つけていることを知らない。
だから私も言ってしまった。
「振られた相手にキスされた翌週、その人から好きな人の話を聞かされるというのは気持ちのいいことかしら」と。
言うつもりはなかったの。
彼が気に病むと思ったから。
でも、このまま言わずにいれば彼は私を嫌う一方。
それは避けたかった。
伝えた後の彼の態度は非常に穏やかになっていた。
私がどんな気持ちでいたかを理解してくれたようだ。
そして、その後彼が今好きな女性の話について話した。
ちなみに、私から話を振ったのだ。このときはイラつきなかったからね。
彼も「話していいの?」と確認してくれた。
あれだって、告白して返事を待っている状態みたい。
そんなの、知らなかったな~。
それを聞いた以上、私は今後篤太と手を繋いだりキスすることはやめる。
流石に好きな人が他にいる相手に、そんなことは出来ない。
きっと、私が篤太に本当の別れを決意した瞬間だった。
PR