旅行二日目の話。
二日目はお城を見に行きました。
お城はいいですね。
雄大な様が、なんとも言えません。
夜は花火をしました。
花火大会は行きましたが、手持ち花火は今年初。
非常に楽しくできました。
笑芽の実家に帰ってからは、お酒を飲んだりトランプをしたり。
また、オリンピック男子サッカー準決勝(対メキシコ)も観ました。
試合が始まり、笑芽は寝てしまいました。笑芽が観たがっていたのに。
井達も途中で就寝。
卯刻も私の膝の上で寝て、私も彼を乗せたまま寝てしまいました。
すると、笑芽が起床。
彼女の気配に気づくと、私も起床し、卯刻も起きた。
気づくとメキシコに2点も入れられている状況でした。
試合が日本の敗北に終わると、笑芽はまた寝ました。
部屋を暗くするも、私と卯刻は目が覚めてしまったので、二人で話してました。
途中、卯刻がキスしだすからドキドキ。
「したい」だの「ここが一人暮らしの家だったら」だの、失言し放題。
私は笑芽や井達が起きているかもしれないと思ったから、その発言はかわしましたが、どうだか。
実際、翌日聞くと井達はずっと寝れずにいたようでしたし。
途中、笑芽や井達は我々のうるささ(会話です、キスの音ではありません。キスは音を出さずにしていたつもりです。多分)に耐え兼ね、笑芽は自室に、井達は車に行ってしまいました。
二人がいなくなってから、さらにキスを交わす私達。
しかし、真面目に卯刻の就職活動の話もしました。
卯刻は非常に悩んでいて、身動きが取れない状況にあるんです。
彼の理想とする人生に、彼が目指す仕事が合わない。
理想が高すぎるのかもしれないけれど、現実が厳しすぎたのだ。
彼は人生設計をきちんと立てている。
結婚と子どもについては、人一倍考えているだろう。
少なくとも、私の出会ったことのある同年代の誰よりも。
私は逆だ。
結婚なんて考えていないし、子どもも欲しいと思わない。
それは同性愛者よりの両性愛者だから。
同性婚を認めない日本の結婚制度を利用したくないと強く思っていた。
しかし、最近はその気持ちも変わってきたのも事実だ。卯刻の影響であることは言うまでもない。
結婚ができる状況で、相手が結婚を望むなら、それを否定することはない。
その状況にないならしないまで。流れのままに。
また、子どもについても。
私は虐待をしてしまうのではないかと怖れている。
しかし、もしかしたら子どもを愛することができるかもしれない、とも思っている。
でも、今はまだ「絶対に子どもは生めない」と思っている。
そのことを卯刻に言うと、
「大丈夫、ottoはいい親になるよ。虐待なんかしないよ」と言ってくれた。
この言葉自体もうれしいが、なにより、彼が私を姓ではなく名で呼んでくれた。
いつもは姓で「○○さん」と言う彼が。
二人でいるとき、ふざけた風に名を呼ぶときはあるが、真剣な話をしている中では、初めてだった。
それが、本当に本当にうれしくてならなかった。
話題は変わり、私の水着姿について、またもや彼からうれしい言葉をもらった。
「水着姿、可愛かったよ。本当に好きだよ、お前のカラダ」なんて言われたら、私はさらに喜ぶしかないわ。
彼から何度もキスされて、少し愛撫もされて(流石に拒んだけれど)、なぜ私達が付き合っていないのかが、わからなくなった。
彼は私を好いている。確実に。
何を思っても、状況は変わらない。
別にいいわ。
卒業までは、彼と付き合いたいとは思わないもの。
笑芽への罪悪感が、これ以上増えることになるし、ね。
いや、彼女の実家でキスしてる時点で、手遅れだけれど。
でも、そんな諸々の懸念が頭の隅に追いやられるほど、私はしあわせを感じていた。
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