ふふ。
先週のこと、なんですよね、
卯刻と付き合ったのは。
先週の木曜日。
さて、その次の日、つまり私が彼の家に泊まった翌日、彼は“元カノ”と会ったそうな。
その日の講義にはたまたま知り合いが元カノしかいなかった。
帰り、何も言わないで帰るのは気が引けると思った彼は彼女に声を掛けた。
すると帰り道、彼女は彼を公園に誘導。
「やはり納得ならない」とまだ諦めない彼女。
「なぜ一切の相談もなく別れを切り出したのか。溜め込むだけ溜め込んでから吐き出すだなんて。私に相談し、二人で考えていくという選択肢はなかったのか。また始めから、関係をやり直そうではないか」
しかし、彼は頑なに拒否しました。
「話し合ったとして、俺が遠距離を好きになるとは思えない。君は大丈夫だとしても、俺には無理だ。それくらい、俺にとって物理的距離は重要なんだ」
一昨日の水曜日、彼からその話を聞いた私。
よくぞ強気で言えた。
そう褒めたら、
「ここでまた関係が戻ったらもう片方の関係がなくなるな、と思って。
それは困るから」
なんと嬉しいことを言ってくれる彼だ。
「ふうん、つまりは私と別れたくないって、そういうこと?」
私がニヤニヤしながら言うと、彼は照れたようで少し怒った風に「はぁ?」と。
「別れたくないんだね?」
「違うさ、違う」
「嬉しいなぁ」
「……言わなきゃよかった」
ふふ、嬉しいな。とても。
とっても嬉しいよ。
私はとても幸せだ。
PR