恥ずかしくて人に出来ないので、ここでノロケさせて下さいね。
ふふふ。
木曜日、私は大学の友人達と忘年会だった。
笑芽、
君玖、
湖北、
卯刻、
井達、
篤太、そしてここでは名前を付けられていないが親しい女性の友人の7人とだ。
そこでの話題はもちろん、卯刻の別れ話。
みんな興味津々でした。面白がってましたね。
そして、帰り。
みなに知られぬよう彼の家へと向かった。
電車の中での彼は、非常に可愛らしかった。
それはお酒が入ったことが原因であるだろう。
「俺、今日頑張ってたよね?」と彼。
うんうん、頑張ってたね。みんなの前で甘えなかったもんね。
酔うと甘えたくなる彼が、頑張って関係がバレないよう努力していたのには気付いていた。
「今日、ごめんね。俺のわがままで(来てもらっちゃって)」
実はこの日彼の部屋へ行くのは私から言い出したことなのだが、体調が優れていなかったので「行くかどうか悩んでいる」と彼に伝えたんだ。
すると彼は「来てほしい」と言ってくれてね。
それはそれは嬉しかったさ。
「体調が悪いなら帰ったらどうか」と言い出すと思っていたからね。
彼が私を欲しているということを感じられて、私は非常に気分が良かった。
「こんなはずじゃあ、なかったのにな」なんて呟く彼。
「“こんなはず”というのは?」
「……『来てほしい』なんて、言う気なかったんだよ。なんでこうなったんだろう」
「さあ、なんでだろうねぇ」私はニヤニヤしながらそう言った。
「本当はottoさんが追って来て、それを俺が余裕な感じで受け入れて……」
「んー、私が全力で追いかけてると思ってるけど? 今も」
「……それなら『来て』なんて言わない」
ふふふ、本当に彼って可愛らしいの!
もう、今までのどんな人よりもキュンとさせてくれるのよね。
電車を降り、彼の部屋へ向かう途中のこと。
「ふふ、今日は嬉しいことをたくさん言ってもらえて幸せだわ」
「なんだろうね、覚えてない」
「えー、本当に忘れてしまったのかしら?」
「……忘れてない」
「だよねぇ。どんなこと言ってくれたのだっけ?」
「……
『ottoが好きだよ』って!」
言ってない!それは言ってない!
そんなこと言ってない、更に言えば付き合ってから一度たりとも言ってない!
初めてだ、付き合ってから「好きだ」と言われたのは。
もう私はめちゃくちゃ嬉しくて仕方なくて、ずっとニヤニヤしてました。
「(付き合うのが)こんなに楽しいとは思わなかった」と彼が電車内で言ってくれたんですけど、それはこちらも同じ気持ち。
こんなに楽しいなら、もっと早くに彼と付き合えていたら……ね。
でも、彼の厄介な点は「3月に別れられないかも」なんて仄めかすところですね。
私はそれで構わないさ。むしろそれを望んでいる。
でも、彼は遠距離を嫌がっているのだ。
だから、こんな形(期間限定)なのだ。
期待させるのはやめたまえ。
3月になれば、私が別れを切り出す。それは最初から決められたこと。
そこで「YES」以外の回答をするのか?
ねえ、そんなことないんだろ。
この関係はどうせ永遠じゃあないんだから。
そんなこと言うなよ。
……でも、もう私は期待してしまっている。
彼が好きで、この関係をいつまでも続けたいと思っている。
彼の私への想いが続けばいいと思っている。
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