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同性愛者よりの両性愛者、ottoのブログ
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稲葉浩志「透明人間」(歌詞)

もしお時間ありましたら、上記リンクに飛んで頂いて歌詞をご覧下さい。
この歌詞の私の解釈を、これからご説明しようと思います。

この「ぼく」は、友人がいない。
「教室の中でも」、「廊下を走っても」、誰も彼に見向きもしません。
彼の周りは誰もが「我関せず」といった姿勢です。
積極的いじめではなく、消極的いじめの部類でしょう。

周りの人から言わせれば、ただ気が合わないから一緒にいないだけなんだと思います。
でも、閉鎖的な空間でたった一人でいる人がいるというのは、不自然なものです。

一匹狼のような、一人でいることが好きな人というのは確かにいます。
でも、そういった類の人間はグループなどに属さないだけで、いつも一人であるとは限りません。
他人に見切りを付けた人間というのは、ある種の人間には好かれるから。

話がそれましたね。
つまり、「ぼく」は他人から寄られない理由があったんです。

「廊下を走っても」とあります。
いったい、どういう状況で誰にも関心をもたれないと自覚した人間が「廊下を走」るのでしょう。

予想するに、彼は少々奇行が多い子だったのではないでしょうか。
多くの他人がしないようなことをしていたのでは。
それで、クラスの仲間からハブられていた。

何をしても、「あいつはおかしいから関わらないほうがいい」なんて言われ続けた。
「ぼく」自身は、何がおかしいのかわからなかったのかもしれません。
わかることといえば、自分が何をしても、誰も何も反応を示さないということだけ。

皮肉で「自由」だと称し、さらに行動を悪化させてみても、誰からも相手にされない。

「喉は渇いてる」というのは、気持ちが、心が枯渇しているということなんじゃないかな。
「今日はやけに暑い」とは、今日はいつもよりいろいろしてみたけど、誰も何も反応しない……ストレスで頭がぼーっと熱くなってるということ。

「商店街を歩いても」誰も見ない。
「バスに乗り込んでも」誰も見ない。
場所が変わったって、「ぼく」への周りの態度は何も変わらない。
ただ、監視「カメラ」だけ、それだけは「ぼく」をはっきり捉えている。

自分の存在を意識する方法として、リストカットをしていたんだと思う。
「ナイフ」で手首を切っていたんじゃないかな。

「カメラ」「ナイフ」……無機質なものしか、自分が確認されない。

絶望した「ぼく」は真夜中、決意しました。
「熱にうなされて」「景色は」「ゆがんでゆく」……一瞬焼身自殺も考えましたが、それは流石に無理があるかなと。
リストカットする=痛みを確認することで自身を保てていた「ぼく」ならもしかしたらありえなくないかもしれない。
でも、一体どこでしたんだろうを考えるね。

家で火をつけ、母親も巻き込む気だったか。
いや、そんなことはない。
「ぼく」は母親からの解放を望んでいたのだから。

「このシャツを脱ぎ捨ててみたい」とある。
「このシャツ」とは、母の期待とかそれによるレッテルとか、そういった意味合いのものなんじゃないか。
「このシャツ」は重い手かせだ。

どういった亡くなり方かはわからないけども。

「ぼく」は周りに友人がいなかったことも悲しかった。
でもそれ以上に、母の期待に応えられない自分、そんな自分に冷たく接する母に耐えられなかった。

学校でもそれ以外でも、「ぼく」は誰からも相手にされなかった。
それでも、母の言うことを聞き勉学に励み続けていた。

頑張って頑張って、家に帰ってはすぐに勉強。
つらいけど、頑張ったらお母さんはぼくを見てくれる。
成績表じゃなくて、ぼくを見てくれる。
お母さんに見てもらいたい。

誰も見ない「ぼく」、唯一の希望は「母」。
しかし、「ぼく」に限界が来てしまった。

もうなにをしても無理なんだ。
ぼくが頑張ったって、なんにも変わらない。
これ以上なにもできない。
なにもできない。
なにも。

きっと、「ぼく」はそう思ったんです。

実際は友人もいて、母親も「ぼく」を見ていたかもしれません。
ただ、「ぼく」がそれを感じ取れなければ意味がありません。

人は絶望を感じたとき、周りに助けを求めます。
でも、絶望と同時に孤独を感じたら、一体どうなるんでしょうか。

私は私の大事な人を、誰一人として孤独にしたくない。

どうか、これをご覧の皆様も、周りを見回してください。
あなたは孤独じゃありません。
そして、あなたの存在に気づけず孤独に怯える人に、あなたの存在を教えてあげて下さい。

人は簡単に孤独になんかなれない。
それをどうか、忘れないで下さい。
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差別も侮蔑も、痛くない。
何故って、ここは現実じゃないんだもの。


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